自宅前で実母が車にひかれる悲劇に襲われたマリアン
<1991年5月>
タレントの人身事故が時に報じられるが、どちらも身内という痛ましくも、やりきれない出来事があったのは22年前。悲劇の当事者はドラマやバラエティーで人気者だったマリアン(当時29)。
5月7日、12時15分ごろ、マリアンの母、ジーン・メイ・パットンさん(同65)は同居するマリアン夫婦の東京・広尾のマンション前にいた。6メートルの道路を挟んだ向かいのコインパーキングにはマリアンの青年実業家の夫の母Aさん(同57)が運転するジャガーが止めてあった。Aさんは、リウマチを患って歩くのがつらいジーンさんのため、この日、病院まで車で送っていくことになっていた。2人は、しゅうとめ同士という関係を超えて仲がよく、よく食事に出かけおしゃべりを楽しむ間柄。気のおけない友達のような関係で、通院後、ランチの約束もしていたという。
ところが、いつもの一日になるはずが、直後に暗転してしまう。ジャガーが駐車場からジーンさん目がけてものすごい勢いで飛び出す。Aさんは急いでハンドルを切ろうとするが、思うようにならない。高さ10センチの歩道を乗り越え、ジーンさんをひいてしまう。ジャガーはさらに突っ走り、そのままマンションの入り口にあるコンクリートブロックの壁に衝突。やっと止まった。