ベルリン映画祭で大金星 主演の松たか子を「食った」黒木華
「華」と書いて「はる」と読む。女優・黒木華(23)が大金星だ。
カンヌ、ベネチアと並ぶ3大国際映画祭のひとつ、「第64回ベルリン映画祭」で最優秀女優賞「銀熊賞」に輝いた。
山田洋次監督作品「小さいおうち」での演技が評価されたもの。左幸子(64年)、田中絹代(75年)、寺島しのぶ(10年)に次ぐ日本人女性4人目の快挙で、最年少というおまけ付きだ。
■原作者も絶賛
直木賞を受賞した中島京子さんの同名小説が原作。受賞の第一報を聞いた著者本人は、「本当にすばらしいのひと言。黒木さんは劇中に出てくる古き良き日本女性の家事の所作ひとつひとつを丁寧に演じてくれました」と、喜びの声を日刊ゲンダイ本紙に寄せた。
名匠・山田監督から「日本一割烹着の似合う女性」とのお墨付きを得た黒木が演じるのは、女中の役。昭和初期、中流家庭で起きた恋愛事件を軸に家族の秘めごとを描く物語。主演の松たか子が夫の部下である年下男(吉岡秀隆)にハマっていく――その一部始終を目撃する重要な役どころである。