ポール全公演中止 吹き飛んだ「40億円」かぶるのは誰?
本人のフトコロは痛まない…
来日している元ビートルズのポール・マッカートニー(71)がウイルス性炎症のために全公演中止を決めた。楽しみにしていたファンはがっかりだが、興行主にとっても大きな痛手だ。
当初の予定では今月17日と18日に東京・国立競技場、21日に日本武道館、24日に大阪・ヤンマースタジアム長居と計4公演を開き、およそ17万人が来場するはずだった。1人10万円の日本武道館のアリーナ席をはじめ、チケットは完売。巨額のカネが動いた。
「例えば収容人員が5万4000人の国立競技場の場合、会場利用料だけで1日当たり4100万円かかります。今回は大掛かりな設営のため1週間借り切っていたというから、“箱代”だけで3億円弱。これに設営スタッフや警備員の人件費、映像売買権などで、さらに3億円かかる。チケット代の18億円を加えると、国立競技場の2公演だけで25億円が動いたと推算できます。日本武道館と大阪・長居を合わせると、40億円以上は動いたでしょう」(公演関係者)
チケットの払い戻しに追われる招聘(しょうへい)元のキョードー東京は、「皆さまには大変ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」とコメント。公演中止の損害額については「把握できる状況ではありません」と説明した。