疲れた大人の心にしみる…映画“3Dドラえもん”の前評判
夏映画の台風の目になりそうだ。CGと3D映像を組み合わせた「3DCGアニメ」という手法で、立体的なドラえもんが描かれると話題を呼んだ映画「STAND BY ME ドラえもん」。来月8日の公開に先がけ、マスコミ向けの試写が行われているが、評判は上々。ベテラン映画ライターは「いつかは未来に帰ってしまうドラえもんの存在にスポットをあてている。子どもよりむしろ付き添いの大人の方が涙するストーリー」と太鼓判を押す。
日刊ゲンダイ本紙記者も試写を見たが、たしかに気になる3Dのクオリティーは申し分ない。むしろ技術の進化に驚くばかり。CG技術に造詣の深いことで知られる山崎貴&八木竜一コンビが手がけるとあって、細部にまで徹底したこだわりよう。随所に原作への愛情やリスペクトの念が感じられ、とにかく丁寧だ。ドラえもんの鈴は映り込みも表現し、藤子・F・不二雄漫画の特長である口端の出っ張りも再現。タイムふろしき、タイムマシン、どこでもドア……ひみつ道具もあれこれ登場する。スネ夫の髪形が3Dで立体的に表現されているのもご愛嬌だ。
物語は決してスケールの大きい話ではない。冒険に出かけるわけでもなく、あくまでたわいもない日常生活が展開する。しずかちゃんの入浴シーン、スカートめくりなど名シーン(?)も、もちろん、ある。