俳優・小野寺昭さん 25歳デビューの役は「丸刈り高校生」
児童劇団に入ったのは、オヤジの紹介。ボクは北海道の帯広出身で、オヤジは地方公務員をしながらアマチュア劇団を主宰していました。ボクはその影響で俳優を志し、高校卒業後、東京で児童劇団を主宰していたオヤジの元劇団仲間を頼って、上京したんです。
渋谷にあるその劇団の稽古場の脇をベニヤで仕切ってもらい寝床にして、劇団を手伝いながら、ほかの劇団の舞台を見たり、「文学座」とかのオーディションを受ける、という毎日。「劇団やまいも」からもらう月5000円の給料では足りず、親に「カネオクレ」って電報をよく送っていました。結局、新劇の劇団「東京芸術座」に入り、そこから生まれた芸能プロダクションに入れてもらったのが、テレビの世界に行くきっかけになりましたね。