俳優・大出俊さんが語る「酒好きのおごり」に気づかされた日

公開日: 更新日:

 その時はすでに社長は出勤した後。でも、リビングのテーブルには、ちゃんとハンコを押した契約書がありました。そんな良き時代だったんですね。

■胃がん手術後も晩酌は欠かさず

 退職後、役者になると周りが私以上に酒好きだらけ。ますます飲み歩くようになり、毎晩、ボトル半分がノルマ。徹夜で飲んで、二日酔いのまま稽古に行ったり、ロケ現場やスタジオ、地方公演に向かったりっていうのもしょっちゅう。

 頭の片隅に、「サラリーマンじゃないんだから、出番の時さえシャンとしてればいい」。そんな思い、甘えがあったんだろうね。

 でも、それは“おごり”なんですよ。気づかされたのは、30年ほど前の宮城・気仙沼公演。主演は杉村春子さんでした。7月だったか8月だったか定かじゃないけど、とにかく暑い暑い日。私たちが大型バスで正午すぎに会場の市民会館に到着したら、すでに40、50人ほどのお客さんが入り口そばで待ってたんです。

 開演は18時半ぐらいだから、まだ6時間以上ある。それでも、流れ落ちる汗を拭いながら、待ち遠しそうに、うれしそうな笑顔でね。その時、初めてお客さんの立場というか、公演を楽しみにされてる人たちの気持ちを思い知らされました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  4. 9

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 10

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走