「シンデレラ」に絶賛の声 ディズニーの恐れ入ったる商売上手
「『ディズニー・ラブストーリーの原点にして頂点』と宣伝するだけあって、ディズニーの王道が詰まった作品。ファン心をくすぐる仕掛けが満載で、今回のヒットは“アナ雪”とシンデレラの相乗効果でしょう」(前出の大高氏)
物語はアニメ版を忠実に再現した内容。優しさと勇気がモットーのエラ(シンデレラ)は、継母やその連れ子たちのいじめにもめげたりしない。魔法の力を借りて舞踏会へ行き、カボチャの馬車やガラスの靴が出てきて、運命の王子様との結婚までが描かれる。
映画批評家の前田有一氏が言う。
「映像、音楽、役者といずれも一流どころを揃えた力の入った作品。冷静に考えれば、王子とエラのむちゃぶりな出会いなど突っ込みどころのあるストーリーですが、そういった違和感を途中で感じさせない出来栄えであり、パワーがあります。“人々を幸せにする”というウォルト・ディズニー社の経営理念そのものの内容。ディズニーランドに行くのが気が進まない人でも、行くとそれなりに楽しめちゃうのと同様に、ディズニーファンではない人でも楽しめる作品です」
一粒で二度おいしいとはこのこと。ディズニーの商魂たるや、恐るべし。