米国株の低迷で注目…堅調に推移するドイツ株での分散投資は選択肢の一つに
二転三転するトランプ関税に疲れ果て、「米国への投資を見直した方がいいのではないか」と思っている人も多いだろう。オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)に投資しているだけでも、資産の約6割が米国株で運用されている。このまま米国の株式市場の低迷が続けば、資産が目減りしてしまう可能性がある。
仮に2024年3月から25年3月までの1年間、オルカンで毎月1万円を積み立て投資していた場合の資産残高は、約10万9000円。リターンは約▲9%だ。長期投資が基本とはいえ、トランプ政権がこれから4年間続くことを考えれば不安だ。
米国株への投資判断を引き下げる動きもある。ロイターによると、金融大手のHSBCは3月に米国株への投資判断を「中立」に引き下げたという。関税によって不透明感が増したことを理由としている。
一方で英国株を除く、欧州株は「アンダーウエート」から「オーバーウエート」へ引き上げた。ドイツの財政規律緩和の動きを受けたものだ。ドイツでは憲法にあたる基本法で政府の債務をGDPの0.35%未満に抑えるよう定めている。これは「債務ブレーキ」と呼ばれ、思い切った財政出動ができない理由となっていた。