“怪優”本田博太郎が語る「酒癖悪い人は人間性に問題あり」

公開日: 更新日:

 ところが、「近松」と続いて出演した蜷川さん演出の「ロミオとジュリエット」でゴールデン・アロー賞を受賞して風向きが変わった。そしてようやく少し息がつけるようになり、その後、敬愛する岡本喜八監督、工藤栄一監督と出会えたのも幸運でした。

 おふたりはすでに鬼籍に入られていますが、30代、40代の生意気で不遜でうぬぼれ屋だった頃、仕事に対する姿勢や生き方と同時に、酒席での嗜みも教えていただきました。共通するのは背中に耳や目があるんじゃないかってぐらい、周囲の方々に気を使ってること。そして数々の名作、ヒット作を生みだした巨匠なのに酒が入っても人柄が変わらないんですよ。

 飲むと人格、品格がわかるもの。酒癖が悪い人はそもそも人間性に問題がある。「正体見たり」ってヤツです。

 しかし、岡本監督も工藤監督も酒席での会話に哲学、人情、人への優しさがあふれていて、しかも飲み方がスマート。すごくステキなんです。だからご一緒させていただくのが楽しくて、得るモノも多いし、大きかった。


 俳優では大先輩の大滝秀治さんの飲み方に憧れましたね。大滝さんの行きつけは渋谷駅のすぐそばの立ち飲み屋。11年には文化功労者、13年には昨年亡くなられた高倉健さんの映画「あなたへ」で、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞された名優にもかかわらずです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動