不良が酒とたばこピタリやめ 渡嘉敷勝男を変えた先輩の雄姿
「トカちゃん」の愛称で知られる元WBA世界ライトフライ級王者、渡嘉敷勝男さん(55)。ボクシングジムを経営する一方、酒席が大好きな上に座持ちが上手なため、友人からは“盛り上げ屋”として有名だ。
お酒の原体験というと、中1の冬に7歳上の兄に連れていかれた赤提灯で飲んだウイスキーのコーラ割り、コークハイですね。
ウイスキーの銘柄やウイスキーとコーラの割合がどのくらいだったのかわからないけど、まだ子供でしょ? だから、2、3杯で、顔が真っ赤に火照って、フワーッと体が浮いた感じ。結構、気分が良かった。
トイレに行くと、開けっ放しの窓から吹き込む冷たい風が気持ちよくて、空を見上げたら、満月に近いお月さま。今でも、すっごくきれいに見えてたのを覚えてますよ。
生まれは沖縄・コザ市の泡瀬ってところで、4人兄弟の3番目。生後10カ月ほどで、親父が自動車修理工場で働くことになり、兵庫県宝塚市に引っ越しました。
住んでたのは、今じゃ「リトル沖縄」なんてしゃれたネーミングで呼ばれる沖縄出身者が大勢いる地区。気が荒い上に酒好きが多くてね。そんな中でも親父は別格でさ。腕っ節が強くて底なしの酒好きだから、周囲からも一目置かれてました。しかも、気に食わないと相手がどんなに強くても、ボコボコにブン殴っちゃう。