小室哲哉 5億円著作権詐欺容疑で逮捕
しかし、その後、著作権の一部がエイベックスなどにあることが判明。著作権移転の手続きも行われなかったため、実業家は5億円の返還を求め、小室や関係者に繰り返し電話を入れた。
本来なら返すべき5億円。だが、07年10月、小室は電話攻勢で精神的苦痛を被ったとして、慰謝料を求める裁判を起こした。これに対し、実業家は5億円返還を求めて08年2月に反訴。結局、同年7月23日、小室が逸失利益などを含めた6億円を返還する形で和解が成立した。
ところが、話はそこで終わらなかった。11月4日、大阪市内のホテルを出た小室は地検の係官から任意同行を求められ、詐欺容疑で逮捕された。取り調べに対し、容疑を全面的に認めただけでなく、泥沼状態から抜け出せたことで「逮捕されてよかった」と漏らしたという。
そんな小室に救いの手を差し伸べたのがエイベックスの松浦勝人社長。保釈金3000万円の一部を負担し、さらに6億5000万円を肩代わり弁済した。
逮捕18日目に保釈された小室は「ご迷惑をかけてお騒がせしました。できることならまた音楽を頑張っていきたいと思います」と語った。裁判では松浦社長も小室側の情状証人として出廷。実刑も予想されていたが、09年5月に下された判決は懲役3年、執行猶予5年の温情判決。小室は妻のKEIKOに支えられながら知人宅の地下室で生活し、再出発に向け、準備を始めた。