専門誌を携え居酒屋巡り 魚住りえさんが語る日本酒の魅力
■20年近く通っているのは高田馬場の居酒屋
そんなある日、それから数年後のことですが、ある芸能事務所の方が「日本酒の会」に連れていってくださって。そこで「わ、こんなにおいしいんだ」って感動して。その「日本酒の会」で、和歌山県に酒蔵がある蔵元「九重雑賀」のお酒を飲む会があって、バーや居酒屋についてたくさん本を出されている、グラフィックデザイナーの太田和彦先生の隣にたまたま座り、一升瓶の持ち方とか日本酒の魅力について教えていただきました。それで日本酒って面白いなと思うようになったんです。
「居酒屋」という雑誌を見ては、日本酒にこだわりのある居酒屋をひとりで回りました。当時、住んでいたマンションのそばにある高田馬場のお店には、もう20年近く通っています。カウンターだけの7席ぐらいの小さなお店をご夫婦でやられていて、今も娘のようにかわいがってくださっています。
そこの“お父さん”はお品書きになくても、オムレツでもハンバーグでも「食べたい」と言うと何でも作って、それに合う日本酒を飲ませてくれる。「日本酒は和食じゃないと」と構えていたんですけど、どんなものでも合うことを教わりました。一時は週2のペースで通っていました。食べ過ぎて1回で1.5キロくらい太ってしまうので今は少しセーブして年3、4回で我慢しています。