瀕死の病人を写メするように…医師が見たASKA報道の異常
■「社会的制裁があまりにも厳しい」
もちろん、一番悪いのはクスリに手を出したASKA自身である。しかし逮捕時には自宅にマスコミが殺到。逮捕前のタクシー映像まで流出するなど常軌を逸した“袋叩き”が公然と行われたことに松本医師はこう忠告する。
「モラルハラスメント、排除傾向ばかりが加速し、社会復帰の希望が持てない社会もどうかと思います。日本は社会的制裁があまりにも厳しい。清原さんの殿堂入り取り消しにしても、過去の偉業を評価するものなのに論点がずれてしまっている。デビッド・ボウイも若い頃に深刻な薬物依存症になっていた時期がありますが、彼が逝去した時にあれだけ称賛しておきながら国内のASKAは叩く。今回の報道のあり方は、瀕死の病人を皆で取り囲み、その苦悶の表情を面白がって写メしているような状況です。病気に苦しむ人と捉えて、依存症からの回復をもう少し静かに見守ることはできないでしょうか」
たぐいまれなASKAの才能を見守る寛容さと冷静さを取り戻すべきではないか。