AKBを超えるか 芸能界の流れを変える地下アイドルブーム
スターのつくり方も時代の流れとともに変化する。映画全盛時代はスクリーンから高倉健や吉永小百合といったスターが生まれた。映画スターは文字通り“スター(星)”としてファンには手の届かない存在。私生活も極力封印して神秘性を持たせスター性を高めていた。
映画からテレビに娯楽が移行すると、ジャニーズや山口百恵といったアイドル歌手が続々と誕生。ファンクラブもできてファンと交流。多少は身近な存在になった。そのテレビから歌番組が減ると、アイドルも必然的に生まれにくい状況になった。そんな時代を見越したかのように生まれたのがAKB48だった。
「会いに行けるアイドル」というコンセプトでファンとの距離は縮まり、手の届く存在になった。秋葉原の専用劇場は連日、満員。一躍、ブームをつくり上げた。「総選挙」や「ジャンケン大会」など斬新なアイデアも当たったが、ブームは風船がしぼむように陰りが出てくるもの。
次なるスターが待たれている。芸能関係者によれば「芸能界の流れを読み、新たなスターをつくる準備を進めるのが芸能プロ」という。すでに新たなブームが仕掛けられている。映画、テレビの流れから今はネットの時代。ネットは「もろ刃の剣」といわれ、バッシングで叩かれる可能性もある一方で、有効に利用すればスターを生み出す武器になる。ネットからの発信で次に浮上する可能性を秘めているのが「地下アイドル」と呼ばれる人たちという。すでに東京だけでなく今や全国規模で増えている。