時代の風潮か 相次ぐバラエティー番組打ち切りの根本原因
■マンネリ、惰性、お仲間意識……
あるテレビ関係者は言う。
「『めちゃイケ』では、ロケ先で現場の仕切りが悪くスケジュール調整できないといった悪評が複数のプロダクションから上がっていた。手間暇かけても良い番組になればいいのですが、レギュラー出演者と長年のスタッフが好き勝手にやるだけで『自分たちが楽しめればいいと思っている』との指摘がエキストラやゲストからも上がっていた。
番組プロデューサーには、自分の飲み友達のやっている店でロケをやったとか、温泉で自分たちが遊びたいから箱根の『ユネッサン』とタイアップしたんじゃないか、という話もあり、『公私混同』との声もある。実際にタイアップした企業関係者が怒り出すこともあったし、そのくせ制作コストは高止まり。いつ打ち切られても仕方がない状況でした」
民放バラエティーを中心に活動中の放送作家はこう言う。
「ナイナイにしろ、とんねるずにしろ、ダウンタウンにしろ、お笑いコンビを冠にしたバラエティーは、長く続けば続くほど内輪の悪ふざけが増長していく。そしてマンネリで惰性的になる。スタッフも同じ仲間という感じになって、タレントを注意するどころか、一緒になって悪ふざけするからです。それらが視聴者、クライアント離れを誘発し、衰退していくという同じパターンがある。この業界特有の風通しの悪さ、あとさき考えない刹那主義、身内だけに褒められればいいという麻薬的な自己満足主義が根底にあると思います」
衰退も打ち切りも当然だろう。