【対談】飯尾和樹×藤井隆 親友2人が語り合った仕事のこと
日刊ゲンダイの連載コラム「今週の○○師匠」でもおなじみの飯尾和樹さん(49)と、マルチな活躍を続ける藤井隆さん(46)。事務所も地元も経歴も違う2人は、少しだけ年の離れた親友だ。共通点も多い。共演はしていないものの、三谷幸喜さん作・演出の舞台に立ち、野木亜紀子さんが脚本を書いたTBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「アンナチュラル」に出演している。そんな人気お笑い芸人が、仕事のこと、互いのことを語りつくした。
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飯尾 関根勤さんの舞台を見に来たプロデューサーに声をかけていただいて、「笑っていいとも!」の金曜レギュラー(2001~04年)で一緒になったときから、藤井くんには「これどうなの?」って何でも聞いてたよね。CM中の過ごし方や立ち位置を教えてもらったり、セットチェンジのときに誘導してもらったり、藤井くんがMCで仕切るコーナーでは振ってもらったりして。
藤井 その頃2人で中華屋に行って、「殴りたいやついるんです」って僕が言ったら、飯尾さんが「拳がもったいない。餃子が余っているからジャンケンしようよ。僕はチョキを出すから、藤井くんは拳のグーを出して、餃子を食べなさい」って。
飯尾 殴る価値のある人じゃなかったんですよ。
藤井 僕には憧れる人は何人かいますが、飯尾さんはほかの方とはまた少し違ってて甘えてばかりです。4、5年ぐらい前、バッファロー吾郎A先生や浅井企画のみなさんと温泉旅行に行った時、昼すぎには旅館で宴会が始まって、飯尾さんが全体を進行して下さる中、(岩井)ジョニ男さんとやすさんのフリーコントが延々2時間続いたりして、ずっと面白かった。その合間に「お風呂行く?」って飯尾さんに誘っていただいて2人だけで話す時間があって、仕事の悔しい話をしてしまったんです。
自分の尊敬する方や年上の方に呆れられるのが嫌なので日頃は軽くしか話さないよう心がけているのですが、飯尾さんは全部受け止めてくださって。そのときに“飯尾手形”を頂いた気がした。これからも相談したり甘えたりしていい人なんだなって思えたんです。