レイザーラモンHG住谷正樹さん<4>おばちゃんの心をつかむ
「朝8時半に土肥さんが市場に行ってトラックで野菜を積んでから販売の現場に向かいます。僕は原チャリで先に現場に着いて、お客さんの状況をチェックする。おばちゃんたちは行列になって待っている感じなんです。土肥さんから、電話があって『どう?』『めちゃくちゃ集まっていますよ』みたいなやりとりをする。すると土肥さんは『ちょっと寄り道していくわ』と、ちょっとじらすんで、僕はおばちゃんたちに『もうここまで来ている。すぐやで』と言って、早く来てほしい気持ちをあおってました。トラックが来たら『わー来た!』って歓声が上がって。ファン心理で渇望感を刺激してやると次また来てくれるんです。数カ月しかいなかったコープさんとお客さんが似ていたので、会社員時代の経験も生かしておばちゃん心をつかむ努力をしていましたね。そういう意味では、楽しくやっていました」
2001年、月1回のオーディションライブとアルバイト生活。先が見えないなと考えていたところに、転機があった。新喜劇に入ったことだ。
「僕らはボケツッコミのないむちゃくちゃなコントをしていたし、養成所のNSCにも入っていなかったので、そこでお笑いの基礎を学びました。同時期に入ったのがお笑い理論派の小籔千豊さんでしたから、勉強させてもらいました」 =つづく