ツアーにこだわり…衣装50着&靴20足を特注コンテナで輸送
ライブ半ば、チャボがメインボーカルを取り、その間に清志郎は衣装替えをするのもお決まり。
「清志郎さんの脱いだ衣装は、絞るとしたたり落ちるほどの汗。ステージで走り回り、シャウトし、サウナ状態なのでしょう。駆け足で楽屋に戻ってきて開口一番、『あっつい!』と言う。息は荒いですが、不思議にコーフン度は高くないんですね。ステージの熱狂ぶりとのギャップに、最初のうちは慣れなかった。着替えは7、8分でしょうか、脱いで着て、鼻をかんで、メークを直して。下着を替えることもありましたね。私の前ですが大丈夫、バスタオル巻いてますから(笑い)。……こう言うと、きっと清志郎さんは、『おまえのために巻いてんじゃないの!』と笑わせますね」
衣装はコンポラスーツのアレンジ、コスチュームアーティストの創作、テーラー職人の風変わりなスーツ、ブランドものなど、2、3年おきに変化していった。
シューズもオーダーメードからジョギングシューズやブーツ。いつの時代もド派手さが底に流れる。「コンテンポラリースーツ」に落ち着いたのは、2000年を越えたあたり。片岡さんの前任者が、コンポラ専門店「テーラーKブラザーズ」を見つけて、福生まで清志郎と自転車で訪ねたのが始まり。片岡さんは2004年から衣装係を引き継ぎ、再び携わった。