カラオケで「お富さん」を歌うと、ママが「ヘッタやなぁ」
80年代のRCサクセション絶頂期、全国ツアーでは1行程が2週間以上に及ぶこともざらだった。RC一行、総勢約25人中、「紅一点」の衣装係、片岡さんは当時をこう語った。
「清志郎さんは、何十年もバンドマンとしてツアーに出ている。ツアーの初日、移動の乗り物で顔を合わせると、うれしそうな表情をしてます。バンドで旅できることが最高なんでしょうね」
新幹線ホームには清志郎やチャボの格好をそっくり真似たコスプレ姿のファンが待ち構え、下車すると同時に取り囲まれた。
「前へ進むのも危ないくらいでした。まるで祭りのお神輿状態(笑い)。やっとの思いで改札を出てタクシーに乗ると、タクシーを連ねて追いかけてきます。もう、ファンから護送されているようなものです」
メンバーを追いかけ、全国くまなく回る「追っかけ」も発生した。
「すでに先に着いて待ってるので『追っかけ』ならぬ、『待ちぶせ』。清志郎さんは『どうしてホテルがわかるんだ。一体、誰が漏らすんだ』と、もみくちゃにされながら苦い顔をしてました」