アリスでは宴会担当 Dr.矢沢透さんが明かすメンバーと酒
Alice 矢沢透さん(71歳)
アリスは2年後に50周年を迎えます。その前に昨年、令和になった5月5日から「ALICE AGAIN 2019-2020 限りなき挑戦 -OPEN GATE-」を全国44カ所で行い、2月8日に大阪城ホールで終了しました。
昔はコンサートが終わると毎回、打ち上げをやっていました。まだ売れない時期だから、僕ら3人とマネジャーの4人だけ。ギター2本、コンガ2つ、電子ピアノとその脚、自分たちの荷物はたすきがけで持ち、それでロンドンブーツだから、年中、足を捻挫する。それが大変でした。でも、ギャラはないけど、宿では必ず宴会が用意されていてという感じで。
当時は生ビールを飲んで、その頃はまだ焼酎なんてなくて、次はウイスキーの水割りとか。僕はよく飲んだけど、ベーやん(堀内孝雄)はもともと飲めないし、谷村(新司)もそんなに飲まないから、僕が宴会担当かな。酔っぱらって音楽談議はもちろん、女性談議やマージャンなど、それはそれで楽しかった。
アリスは結構、優等生だから(笑い)、窓からテレビを投げちゃったとか、ハチャメチャなことはやらなかった。
曲がヒットしてすべてが変わったけど、お酒に関していえば、打ち上げとかはやらなくなりました。今回のツアーの打ち上げは2月7日、最終日の前夜、1回しかやっていません。それもホテルのバイキング形式。陽気にやったけど、スタッフやいろんな人が交じって全員で騒ぐという感じじゃなくて。
■たばこの煙が濛々とする中、ウイスキーで作曲
記憶にあるのは僕の場合、作曲する時です。たばこを吸い、ウイスキーをストレートで飲みながら作曲するんだけど、朝の5時くらいになると思いっきり酔っぱらっていて、それでも起きるとメロディーが出来上がっている。何度も歌って、コード進行も覚えているから。たばこの煙がもうもうとする中で酒を飲んで、自分で言うのもなんだけど、よくもあんな繊細な曲が書けたなと思います。
でも、あの不健康な感じがいいんですね。僕たちの年代のヒーローは、必ずたばこを吸って酒を飲んでました。そういうのを子供の頃から刷り込まれていて、やってる自分が酔っているというのもありましたけど。