紅白終了後に即入院 61歳で脊柱管狭窄症の大手術を受けた
「福井先生いわく『ヘルニアではありません。背骨が変形して、神経の通る管が狭くなり、神経を圧迫している脊柱管狭窄症です』。そして30センチぐらい背中を開いて、神経の圧迫を取り除く、大がかりな手術をするしかないと。ちょっとでも手元がずれたら、体に麻痺が残るリスクがあります。でも、福井先生を信頼して受けることにしました」
そのタイミングで一世一代の大仕事が舞い込む。NHK「紅白歌合戦」の司会だ。どうしてもやりたかった。
「福井先生に頼み込んで、手術を3週間遅らせてもらうことに。腰の神経に直接麻酔を打つブロック注射で、無事に紅白の司会を果たしました。目から火花が出るほど痛い注射でね。もう二度と打ちたくありませんよ」
紅白終了後の06年元日に即入院。手術は成功し、腰の痛みは嘘のように消えた。
「15年経った今も腰は問題ありません。ありがたいことです。当時61歳。今よりはるかに活力がみなぎっていたので、大手術に挑戦できたんでしょうね。痛みを感じたら、早めに病院の受診を。僕みたいにぐずぐずしていると、大手術になってしまいます。ぜひ信頼できる医師を見つけてください」(つづく)
(ジャーナリスト・松田亜希子)