木村花さんの死を招きついに打ち切り…「テラハ」の罪と罰
「リアリティー番組とはいえ、ヤラセではないけれど、盛り上がる演出はあります。その昔“川口浩の探検番組”なら、洞窟に入るシーンで、先頭を歩く川口浩の前には照明とカメラマンがいることを視聴者もわかって楽しんでいましたが、視聴者は『テラハ』を映像のまま受け取ってしまう。たとえば、深夜に屋外で告白するシーンで2人の顔が美しく映るよう照明が当たっているなどは、自然発生的な告白とは言えないでしょう。コスチューム事件も、なぜ洗濯して乾燥機に入れなきゃいけなかったのか。“演出の意図”を感じざるをえません」
――コロナ禍で放映を見合わせている間に木村の事件をフィーチャーした「未公開映像」がアップされたことも、アンチを増幅させたというが。
「テレビ現場の後輩たちの携帯には、前日放送した視聴率が分刻みのデータとなって送られてきて、担当部分の成果が如実にわかります。局によっては収入も成果主義ですから、炎上部分をより多く使ったほうが確実に数字がとれる、という安易な選択をしがちになります」
■制作段階で“いじめの構造”