学術会議問題の根幹は菅首相の「反教養」「反知性」にある
だが私は、コンプレックスではなく「知性」や「教養」を憎悪しているのではないかと感じる。
実務畑で生きてきた菅氏には「理屈ばっかりこね回して実務はからきしできないくせに」という気持ちが、心の底にあるのではないか。この「反教養」「反知性」が今回の学術会議任命問題を生んでいるのではないか。
学術問題で菅政権を擁護する橋下徹氏は「税金を使っているのだから政府が口を出して当たり前」と言う。彼もまた知事時代に伝統芸能の文楽を全く理解せず予算を削減した。
学問や芸術をリスペクトせず統制しようとするのは新自由主義的らしい考えで、そのシンパとして菅氏がいる。学問や芸術の統制はナチにも共通するファシズムの基本である。
時を同じくしてこんなニュースが流れた。NHKがテレビの購入を届け出制にして、テレビを持っている人持っていない人の情報を照会できるようにするよう政府に要請したというのだ。
また別のニュースでは運転免許取得時にマイナンバーと連動させることが決まったらしい。一見バラバラのニュースも全てをつなげると見えてくるものがある。