「逃げ恥」が訴えかけたもの 現代社会を生き抜くための知恵
TBS系新春スペシャルドラマ「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!」が2日、放送された。新垣結衣(32)、星野源(39)が主演を務め、「恋ダンス」と共に大ヒットとなった連ドラ放送から4年。待望の続編となった。
脚本の野木亜紀子氏は、社会情勢や問題を盛り込んだ秀逸な脚本に定評がある脚本家だ。昨年放送のドラマ「MIU404」ではいち早くコロナ禍の世界を反映させたことでも話題となったが、今作でも緊急事態宣言や地方に疎開するという場面なども描かれていた。
さらに今回は、選択的夫婦別姓や無痛分娩やLGBTQカップルの現実的な問題、時短勤務の世知辛さなど、今考えなくてはならない問題が次から次に登場。社会問題をエッセンスとして盛り込んだ「社会派恋愛ラブコメ」という独自の立ち位置をより明確にした。
■男女それぞれの「呪い」
「逃げ恥」という作品全体を通してテーマとなっていたのが「男女それぞれの呪い」。連続ドラマの時はシングルマザーのやっさん(真野恵里菜)や、独身のバリキャリでみくりの伯母の百合ちゃん(石田ゆり子)などを通して女性の生きづらさと呪縛にスポットが当てられた。さらに今作では、男性側の呪縛にもしっかりとスポットが当てられ、丁寧に描かれていた。