“和製マイク・タイソン”大和武士さんが挑む人生のリベンジマッチ
開店当初、ファンはもちろんボクシングや格闘技の関係者らで賑わった。しかし昨年2月以降の新型コロナ禍。他店同様、とことん翻弄された。
「過去3回の緊急事態宣言とまん防(まん延防止等重点措置)による休業と時短で、まともに夜10時までの通常営業ができたのって数えるくらい。行政の要請には従うって営業方針で、酒の提供は19時までだから、本当にキツいよ」
4月25日から今月20日まで約2カ月間続いた緊急事態宣言中は完全休業。まん防に移行した21日から営業を再開したばかり。とはいっても都内の感染者数は毎日400人前後で推移しており、先行きは依然不透明だ。
「(感染拡大防止)協力金? 5月末に去年の12月18日から今年1月7日までの分がやっと振り込まれた。あと2回分申請したけど、いつになるやら……。だからずっと貯金を崩してる。ホント、自転車操業だよ」
■沢木耕太郎を読み、菅原文太に憧れて…
同店のルーツは、渋谷駅そばに2店舗構えていた創作和食料理店「花咲じいさん」。奥さんの兄が経営し、ハチ公口店はおでんが名物。桜丘店はイスラム教徒が安心して食事を楽しめるハラル料理としゃぶしゃぶの名店として知られていた。だが、駅周辺の再開発などで両店とも閉店。大和さんは1年間、義理の兄の下で修業をして独立した。