小林豊さん「笑っていいとも!」“ブッチャー”で親しまれた元名物ディレクターは今
「そりゃあ、タマゲました。まさに目が点(!)ですよ。当時、イグアナの形態模写や4カ国語マージャンといった破天荒な芸をされてましたし、とても昼の番組には合わないと思いました。ところが話してみたら、教養のある常識人。『笑って~』が32年も続いたのは、制作側が提案した無理難題も平気で受け入れてくれたタモリさんの大功績です」
「いいとも!」卒業後はクイズ番組「所さんのただものではない!」(85~91年)などを担当し、41歳の時に営業畑に配置転換。慣れない仕事に戸惑いながらも奮闘し、営業局長、スポーツ局長に。その後、2005年6月に同社の執行役員、07年6月、フジテレビ取締役、09年6月にテレビ静岡社長に上り詰めた。
「所ジョージさんは律義でね。相談役を降りてからも盆暮れの心遣いを送ってくれるんです」
社長在任中は民放連の役員や理事などを歴任。それらも評価されて今年4月の春の叙勲では、旭日小綬章の栄誉に輝いた。
(取材・文=高鍬真之)