<70>野崎幸助さんのミエで新装したピンクの壁、予算は2500万円
2017年11月に完成した品のないピンクの塀がある野崎幸助さんの自宅に到着した。
「泥棒がこの塀に上るとシューッと水が噴き出すような仕掛けにしたんですよ」
「そんなアホな。いいかげんに話を盛らないでくださいよ」
塀が完成した直後にドン・ファンがうれしそうに言っていたことを思い出した。もちろん水は噴き出さない。
■予算は2500万円
半年間もかけて造らせた塀は、庭の一部修復や玄関前の大理石の敷物も入れて2500万円ほどの予算だった。
「そんなのは無駄だからやめなさいよ」
私は工事が始まる前から忠告していた。しかし、人の意見に耳を傾けるような男ではなく、京都に出掛けて好みの塀を見て回ったらしい。
「今ね、職人さんを連れて京都の塀の視察に向かっているんですよ」
わざわざ自慢げに京都に向かう電車内から電話をかけてきたこともあった。