女優・加賀まりこ“恋多き小悪魔”から77歳「純情ばばぁ」までの軌跡 54年ぶり主演映画公開
女優の加賀まりこ(77)が約18年共に暮らすパートナーとの写真を長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で初公開して話題だ。
お相手は6歳年下の元TBSプロデューサーで演出家の清弘誠さん。長年の麻雀仲間だったところ、5年かけて振り向かせたのだそうで、「楽ちんでものすごく楽に息ができる。地味だけど穏やかに暮らしてます。本当に奇跡的です」。
恋多き女と呼ばれた加賀は今の自分を「純情ばばぁ」と呼び、最初の口説き文句は「私を恋人にしてください」だったことを明かした。
加賀まりこといえば高校の制服姿で飯倉の高級イタリアン「キャンティ」に出入りし、「小悪魔」「日本のブリジット・バルドー」などとうたわれ、六本木族を代表する存在であったと昭和世代は記憶している。
神田生まれ。現在は幼い頃から暮らしている神楽坂の一戸建てを2世帯住宅にして、1階に兄夫婦、2階に加賀とパートナーで肩ひじ張らずに暮らしているそうだ。
加賀語録も健在である。事実婚を選択したことについて、「籍入れるなんていつでも出来るけど、なんかそれがそんなに大事だと思っていないの。夫婦別姓ができるんならと思ったけど、全然機能してくれないし」。また「本当に、人生はどうなるか幾つになってもわからない」とも。
「いまの自分が一番好き」
27歳でシングルマザーとなるも、生後7時間で長男を亡くした過去があるが、現パートナーと60歳から暮らしはじめ、息子と娘ができた。
45歳になる息子は自閉症だが、「すごく可愛いのよ。彼の存在があったから、私も彼を好きになったんだと思う。人生って大変な時があっても、あとで絶対良いことがある。人生チャラね」と、文春オンラインでのインタビューで語っている。波瀾万丈な人生を経て、「いまの自分が一番好き」と言い切った。すっぴんで神楽坂を流し、「あなた、女優なんだから、ちゃんとお化粧しなさい」と見知らぬシニア女性から言われたりするのだと、楽しそうに語っていた。
長年所属していた芸能プロから独立し、いまは個人事務所。「ひとりがいいなって。それだけよ」という。
54年ぶりに映画主演を果たした「梅切らぬバカ」が12日に封切られる。なんと50歳になる自閉症の長男と暮らす母親役。そんな奇遇も楽しんでいるようだ。