今いくよ・くるよさんが提案した打ち合わせは「テッチリしながらネタ考えましょ!」
「ありがたいことですよ。売れるまでは誰も見向きもしてくれへんかったのが、ああして声かけてくれはんねんから、応援してくれる人がいてへんかったら私らタダのオバちゃんふたりやねんさかい、ホンマに感謝せないかんわ」「ファンのみなさんのおかげいうのを忘れたあかんねぇ」としみじみ話されているのを聴きながら、ほんとにファンを大切に思ってらっしゃる方たちだと、あらためて実感しました。
お宅は新大阪駅近く、マンションの隣同士で住んでおられ、どちらの部屋にお邪魔したのか覚えていませんが、20畳はありそうな広いリビングにはソファでなく、厚いじゅうたんの上にコタツを置いているのがおふたりらしく感じました。くるよさんが「うちが(鍋の)用意するさかい、まんはん(いくよさんの本名・正子さんの愛称)センセと考えといて」と手慣れた様子でカセットコンロと鍋を用意されました。
なかなかない光景にうれしく思いながら、午前0時すぎ、だいたいの構成が固まったので「朝一でFAX流します」と失礼しようとすると、「ここで書いていってください。もしセンセ寝過ごしでもしたらえらいこっちゃもん。7時すぎの(新幹線)に乗って、東京着くまでに覚えなあかんねんから。仮眠しても襲わへんから、心配せんと!」と大笑いで居続けになり、午前3時すぎにネタを書き上げて読み合わせが終わりました。「長い間付き合わせてすいませんね。鍵預けとくさかい、ゆっくり寝て帰ってください」と言われるのを丁重にお断りして、タクシーを呼んでもらって帰りました。
仕事の話とはいえ、仕事場となんら変わることのない、いくよ・くるよさんのお人柄にふれた貴重な経験でした。