前澤友作氏の宇宙旅行は金持ち道楽か? 経済評論家・藤巻健史氏は「余計なお世話」とバッサリ
このようなお金に対する「窮屈さ」について経済評論家の藤巻健史氏は筆者の取材に対しこう述べた。
■前澤さんはご自身の努力とアイデアでお金を稼いだ
「前澤さんが宇宙に行ったお金は、法に則り、ご自身の努力とアイデアなどで稼いだお金だと理解しています。それならば、他人がとやかく言う権利は無いし、余計なお世話だと思います。他人のお金の使い方に関して『金持ちの道楽』という発言からは、サッチャー元英国首相が『人類最大の劣情』と断じた『嫉妬』を感じてしまい、気持ちがいいものではありません。うらやましいと思う方もいると思いますが、彼を目標にして、『自分も!』と努力や工夫など前向きなエネルギーに変えることもできるはず。米国はそうした精神で経済的に発展したと思っています」(藤巻氏)
玉川氏と徳光氏の発言から改めて感じるのは、「お金を稼ぐ罪悪感」と「自由にお金を使う罪悪感」という背徳感が日本には根強く存在しているということだ。それがやりがいを巧みに利用して労働力を搾取するブラック労働や、善意をかすめ取るようなブラックボランティアなどに繋がっている面もあるだろう。さらに投資で生計を立てる人に「ちゃんと汗を流して金を稼げ」と言ったり、高級品を身に着けている女性に「男性に買ってもらったの?」と聞くような人が一定数存在する。適切な方法でお金を稼ぎ、税金を納め、その上で自分の好きな事にお金を使おうとする事に後ろ指を刺そうとする人たちは、一体、どんな権利があるというのだろう?