NHK紅白「若返り演出」完全裏目の皮肉…藤井風より“企画枠”細川たかしに安心感
大晦日のNHK紅白歌合戦は“若返り”を図った結果、ネット動画で人気の藤井風や、まふまふ、初出場会見でのかけ声「ち○ぽ!」コールで話題になったBiSHらコアなファンを持つアーティストが多数出場。藤井風が実家の岡山から出演したかと思ったら、突然紅白のステージにワープ、MISIAと楽曲提供している「Higher Love」で共演し、初登場にして3曲を披露。東京国際フォーラムを一陣の風が吹き抜けた。
しかし、「今回の紅白は曲を長めにしたり、メドレーにしたり“演出に凝りすぎて裏目に出た”といえます」と言うのは音楽評論家の富澤一誠氏だ。
「2018年に米津玄師が初出場した際はカラオケで人気だったり、まだ誰もが知っている感はあったけれど、藤井風もまふまふも『一体誰?』が先に立つし、YOASOBIは映像に凝りすぎて、ガチャガチャして視聴者がついていけていない。むしろ、細川たかしなど企画枠や演歌勢など往年のヒット曲の安心感と必要性を感じさせた。紅白は今年この一曲をもって圧倒させたいという心意気があってこそ“歌合戦”の意味も出てくるというもの。“歌合戦”を期待すると違和感ばかりが目立つので、むしろ名前を“歌謡祭”に変えた方が理解しやすいのでは」
紅組白組で男女に分かれて歌うという番組のコンセプトそのものが昭和の遺物となってしまった。