ウクライナの命運は…「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」は今だからこそ見るべき映画
ウクライナは実は映画と縁が深い。旧ソ連の天才映画監督セルゲイ・エイゼンシュテインがモンタージュ理論を確立した「戦艦ポチョムキン」(1925年)の舞台となったのは黒海沿岸のオデッサ。名作「ざくろの色」(1971年)で知られるセルゲイ・パラジャーノフ監督もキエフに住んでいた。
そのウクライナで凄まじい大飢饉があったことは日本ではあまり知られていない。しかし、ウクライナ国民にとっては忘れることができない記憶になっており、ロシアの隣国として幾度となく煮え湯を飲まされてきたウクライナが今回のロシア侵攻に対しても、肥沃な黒大地で育まれた不屈の魂で立ち向かうのではないかと思わせる。
(Hulu、Amazon Prime Video、dTVで配信中)
▽北島純(きたじま・じゅん) 社会情報大学院大学特任教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院修了。駐日デンマーク王国大使館上席戦略担当官を経て、現在、一般社団法人BERC(経営倫理実践研究センター)主任研究員及び東洋学園大学大学院現代経営研究科非常勤講師を兼務。専門は戦略的パートナーシップ、情報戦略、コンプライアンス。