ジャニーズ事務所が猛抗議 話題の非公認本「女帝 メリー喜多川」ファンの賛否が分かれるワケ
■書評欄で今回の単行本はほとんど扱われず
再び前出の芸能担当記者が解説する。
「ジャニーズ事務所は“50年”という表現に突っ込んだ。でも、出版社は周辺取材も含め、50年に渡って見てきたという意味で記載したのでしょう。なかには誤認する人もいるかもしれませんが、それを根拠に正確性に欠けているという主張は無理があるように感じます。本を読めば、小菅氏とメリー氏のやり取りは70年代が中心で、その後はたまに交流があった程度だと掴めます。なのに、ジャニーズ側はわざわざそのことをなぞっている。逆にいえば、突っ込み所がそれしかなかったのかもしれない。声明文は具体的な本の内容についての抗議はなく、ファンの情緒に訴えているように思います」
しかも、書籍内で小菅氏は<本著で私が記すメリーの実像は、約半世紀にわたる「切れ間のある付き合い」の結果でしかないが、素顔の一部と信じてもらえるかは読者のご判断に任せたい>とも明言している。
「女帝 メリー喜多川」はジャニーズ事務所を一大企業に育て上げたメリー氏の交渉術や思想について、実際に触れ合った人物がリアルに書いた類を見ない一冊となっている。しかし、新聞の書評には載りそうもない。