硬の「罠の戦争」&軟の「警視庁アウトサイダー」…冬ドラマ高評価に共通するのは“昭和感”
「小ネタやカット割りなどクセが強く、リアルタイムで刑事ドラマを見る中高年層にはウケそうもない。旧来の刑事ドラマを《“クセつよ”にアレンジしてみた?》と思って見ていたら、9日放送の第6話で、テレ朝刑事ドラマを自虐的に扱う場面もあって納得しましたね。クスッとさせながらも、倒すべき相手もしっかりにおわせていて、そのバランスは魅力的」
その「警視庁」、初回放送後は《ふざけすぎで話が入ってこない》《西島秀俊&濱田岳の無駄遣い》《何がしたいのか分からない》などとネガティブな意見が目立ったが、最近は《小ネタを探すのが楽しくなってきた》《3話くらいからクセになってきた》などなど、じわじわと支持派が増えてきている。
「第6話で、西島さんと正名僕造さんのカラオケバトルの場面。本筋とは関係ないから歌う場面までは出さずに次のシーンに移りましたが、“歌っているところ”を脳内再生したのは僕だけじゃないはず。一見とっ散らかってるようでちゃんと本筋を大事にする、このドラマのテイストを象徴していましたね。王道的な刑事ドラマ好きや考察好きからの批判は覚悟の上で、別の楽しみ方を提示しようとしていると思うんです」と前出の亀井氏。
“硬”の「罠の戦争」、“軟”の「警視庁」、どちらも1970~90年代のテレビを知る世代がターゲットだったりして?