ジャニーズの新たな声明に浮かぶ「矛盾と疑問」…社名を変えても信頼回復には程遠い
性加害の事実認定は被害者救済委員会などに委ねる、だったはず…
2日の会見時点で明らかになった性被害者478人のうち、補償を求める325人について在籍確認が取れたのは約150人。つまり、それだけ事実認定が難しいということであり、だからこそ事務所は会見で、「性加害に関する事実認定は、独立した第三者である再発防止特別チーム、および、被害者救済委員会にゆだねる」としたのでは。
被害者救済委員会などに事実認定を委ねるとしながら、事務所が「虚偽」と断言するのは矛盾があるだろう。ジャーナリストの立岩陽一郎氏が10日に出演したフジテレビ系「めざまし8」で、この声明について「理解に苦しむ」と発言したのも当然だ。
SNS上でも、《社名を変えても性根は変わっていない。メディアをけん制している。反省していないな》《事務所が虚偽うんぬんを言えるのか。救済委員会に任せるんでしょ》《虚偽と断言するのであれば、判断できる資料があるということ。でも、会見で過去の在籍確認などは分からないって説明していなかったっけ》といった投稿が相次いでいる。
NHKはニュース番組「ニュース7」で、30代の男性が2002年秋に東京・渋谷の同局放送センターを訪れた際、会場に来ていたジャニー氏に男性用トイレに連れていかれ、個室内で下着を脱がされて性被害に遭ったという新たな証言を報道したが、事務所の声明は、こうした報道がこれ以上、出ないようにするためだったのか。
いずれにしても、信頼回復には程遠いと言わざるを得ない。