山根康広さんを変えた「Burn」、歌謡曲を聴いていた中3の少年が文化祭でロックを…
デビュー曲はバラードの「GET ALONG TOGETHER」
それで出したのが10曲入った「BACK TO THE TIME」というアルバムですが、デビューシングルがないのでこの中から選ぶことになりました。まず5曲に絞り、最後は多数決で決めることになって「GET ALONG TOGETHER」に決まりました。でも、迷いましたね。「GET」はバラードです。僕は、正直……別の曲をデビュー曲にしたかったんですが……。それが93年の1月のことです。
発売されてからしばらくは何の動きもなかったですね。それでも会社が休みの土日に大阪で有線のキャンペーンなんかに出たりしていたら、夏にかけてリクエストが少しずつ上がってくるようになった。それでフジテレビの「ミュージックジャーナル」という歌番組に出ることになり、出演後はリクエストの電話がパンク状態。僕自身はヒットしている実感がなかったけど、それが変わったのが翌年ツアーをやってから。初めて行ったところでもお客さんが待っていてくれた。ヒットしたおかげで知ってくれたんだって、思いました。
ヒットが出たらレコード会社としては次となります。僕はロックをやりたかったけど「3曲続けてバラードで」というのが会社の方針。やりたい音楽、表現はアルバムで自由にやってくださいと言われました。
そんな流れがあるから、当時の僕はバラードを歌うシンガーのように思われがちでした。でも、ロックが好きなので、曲を聴いてくださる方と距離感があるかもしれません。