「嗤う被告人」前川裕著

公開日: 更新日:

「嗤う被告人」前川裕著

「銚子のドン・ファン」の異名を持つ老資産家・野島耕三が急性覚醒剤中毒で死亡した。この一件は殺人事件として扱われ、55歳下の元妻・由起が殺人罪で起訴された。

 由起の弁護を受け持つ事務所に所属する28歳の弁護士・森本里奈は、ある日、上司の命で、由起の弁護団に加わり、調査を手伝うことに。「無罪であることを示す証言をつかんでこい」と言われ森本は接見に臨むが、由起は「(元従業員の)真希絵を調べて」と言ったり、遺言書にあった民間の福祉施設「銚子クレイドル」と真希絵との関係をほのめかすなど、森本を翻弄する。

 由起の無罪に疑念を抱く森本だったが、やがて由起の示唆に導かれるように、元従業員の浦野、お手伝いの文代、経理担当の水脈、そして「銚子クレイドル」の関係者らに当たるうちに、銚子クレイドルの代表・住谷が脅されていたことを知る──。

「紀州のドン・ファン死亡事件」を下地にした書き下ろし長編ミステリー。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した