著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

吉高由里子、永野芽郁、広瀬アリス…今期ドラマに5人も NHK朝ドラ出身女優の今が見える

公開日: 更新日:

 近年の民放ドラマは朝ドラのヒロインを務めた女優が主力を形成する。1月期も特に5人の朝ドラ女優が躍進。

 吉高由里子は朝ドラ「花子とアン」のヒロインから10年、大河「光る君へ」で主役を務めている。朝ドラ・大河の両方で主演しているのは松嶋菜々子、宮崎あおい、井上真央に次いで4人目の快挙だ。初回は12.7%(世帯視聴率)と、大河にしてはイマイチの数字。その後も伸び悩み、かろうじて2桁を維持している。

 戦国時代や幕末物が王道の大河に、馴染みの薄い平安時代の物語。主人公の紫式部も「ピンとこないし、興味が湧かない」という声もある。

 戦国物には有名な“〇〇合戦”の回に合わせて視聴者が増える可能性もあるが、今回はその期待も薄い。

 大河は1年の長丁場。NHKがどんな秘策で巻き返すか、“吉高・紫式部”の命運を握っている。

永野芽郁と川栄李奈は明暗クッキリ

 初の“月9”主演で話題の永野芽郁の「君が心をくれたから」も初回7.2%から2回目以降5%台と約2ポイントダウン。相手役は実力俳優の山田裕貴日本テレビ系ドラマ“ハコヅメ”で共演した人気コンビにもかかわらず視聴率は空回り。「出演者よりもドラマの内容が優先」と言われる時代。内容が敬遠されたようだ。恋人の命を救うファンタジーラブストーリーの触れ込みだが、「2人の演技は素晴らしいが、内容が暗くてついていけない」という声を聞く。ハコヅメで見せた明るいキャラの永野と、とぼけた味を出すのがうまい山田に期待した向きには消化不良。視聴者離れも道理だろう。

「月9」の看板を守るためにオリジナル作品にこだわったのが逆にマイナスになったのかもしれない(?)。“月9”は早々に4月期に広瀬アリスの起用を発表。「永野がダメなら広瀬で」ということか?

 対照的に女優のキャラを生かしたドラマが「となりのナースエイド」(日テレ系)の川栄李奈。朝ドラ「カムカムエヴリバディ」のヒロインから一躍、主役の座に上りつめた川栄。今回は病院内を舞台に笑いありミステリーありの物語。ナース役の川栄の明るいキャラと、相手役の高杉真宙との息の合ったぶつかり合いも見る人を和ませる。7%台をコンスタントにキープは視聴者離れが起きていない証し。永野と川栄。作品選びで明暗が出てしまった。

「若手俳優の作品選びは事務所の判断のほうが大きい。失敗すれば女優の“黒歴史”として残ることもある」(芸能関係者)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  1. 6

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  4. 9

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  5. 10

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…