志は皆同じ 濱田祐太郎の開拓した道にコストをかければ莫大なカネを生む
日常で感じた違和感やあるあるをネタに
濱田は小学6年の頃、ビッキーズやハリガネロックらの漫才の面白さに衝撃を受けた。その1カ月後に開催された第1回「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)は、ハリガネロックが絶対優勝すると確信していたが、優勝は中川家。「さらに面白い人たちがおんねや」とお笑いの世界に魅了され、芸人を目指すようになった(ヤフー「Yahoo!ニュース特集」22年1月2日)。
当然だが、他の健常者の芸人たちとそのきっかけは何も変わらない。彼の漫談もそうだ。彼自身が日常で感じた違和感や、あるあるをネタにしている。ただ、目が見えないという“視点”があるだけだ。
障害の有無ではなく、実力がないから出られないと思える世界でなければならない、と冒頭の番組でウエストランド井口は言う。それには濱田のように実力があり、結果を出した人間が普通にバラエティーに出ていなければならないと。確かに彼を出演させるためには、サポートする人が必要になり、多少余分に金がかかる。しかし、同番組で、とろサーモン久保田が言うように「やっと濱田くんが開拓した道はそこで止めたらあかんくて、多少お金がかかろうが会社は押し出してやるべき」だ。
そして彼が先駆者となれば、莫大な金を生むに違いない。