サバンナ八木真澄さんは芸歴30年でFP1級学科合格!「反射神経を求められるバラエティーは向いていない」
八木真澄(お笑いコンビ「サバンナ」/49歳)
お笑いコンビ「サバンナ」は高校の柔道部の先輩の八木真澄さんと後輩の高橋茂雄のコンビ。高橋はテレビで活躍する一方、八木さんは営業で多忙な日々を送りながらファイナンシャルプランナー(FP)の技能士1級学科に合格した。
先日上梓した著書「年収300万円で心の大富豪」(KADOKAWA)では収入によらず豊かに暮らす心構えを説く。そんな八木さんが死ぬまでにやりたいこととは──。
■ギャグにしているブラジルに一度は行きたい
僕のギャグに地球の反対側に向かって叫ぶ「ブラジルの人、聞こえますか~?」というのがありますが、ブラジルにはまだ行ったことがありません。やっぱり死ぬまでに一度は行ってみたい。
とくに行きたいのはアマゾン。テレビのドキュメンタリー番組で見たんですけど、アマゾンの奥地には金が採掘できる場所があって、闇の人が違法で仕切り、ガリンペイロと呼ばれる人たちが過酷な環境下で採掘しているんです。彼らの仕事は過酷やけど、週末になるとコンパニオンがやって来てハメをはずしてもいる。めっちゃ楽しそうやないですか? 怖くもあるけど、怖いからこそのぞいてみたい(笑)。
デビュー前の僕にとっての芸能界も同じ。何があるかわからん怖そうな世界やけど、キラキラしてて。のぞいてみたい、行ってみたい、と思っていました。映画「仁義なき戦い」のイメージですね。松方弘樹さんや梅宮辰夫さんのような昭和のニオイのする迫力ある役者さんがいて、おもろい芸人さんがいてて……いろんな人がうごめいて輝いてる世界や、と思ってたんですよね(笑)。
50歳が見えてきて生き方も変わってきました。
僕の人生は75歳まで、もっと生きても80歳やないかな。80歳まで生きるとしても、この8月で50歳になるんで、人生の折り返し地点をもう何年も過ぎています。それを思ったら、もう我慢するのはやめようと考えるようになりました。これまではずっと我慢の人生やったんで。
例えば、収録でトークをしていて、ある人が「温泉が好き」と言ったら、僕もホンマはすごい好きでも「えっ? どこがいいの?」と逆をとる。逆をとってトークを盛り上げようとしていたんです。そこに僕のホンマの気持ちはなかった。
仕事の時じゃなくても、人と話をしていて、自分の本当の気持ちは置いておいて、目の前の話し相手の機嫌を損ねないようにばっかり気を使ってきました。でも、もうそんな我慢はやめよう、我慢することに価値はないと思うようになりました。
20代は何もわからないまま、がむしゃらに生きている。それが30代前半になるとちょっとお金に余裕がでてきて、それまでよりワンランク上の店で飲食したり、服を買ったりして、一番充実している。
それから結婚して家庭をもって、子育てにも忙しいのが40代。仕事も相変わらず忙しいけど、50歳前後になると、「あれ?」ってフッと気がつく。「こんなふうに居酒屋で飲み食いしてしゃべってても、何も生まへんな」って。
それまで自分が大事やと思って、お金や気持ちをかけてきたことに、価値を感じなくなっていることに気付くんです。じゃあ、これからはどう生きたらいいのか。何を目標に生きていったらいいのか。
中には趣味のゴルフや将棋で腕を上げることを目標にする人もいるでしょう。僕にはそういう趣味はない。じゃあ、尊敬する人のように生きることを目標にしたらどうやろう、と考えるようになりました。