小林すすむさんは「他人を思いやることが一番」の人 だからドラマのオファーが絶えないのだ
そのポイントは4つ。「独り善がりにならない」「お客さんに丁寧に言葉を届ける」「たとえすべってもくよくよ引きずらない」「あとは自信を持ってやるだけだね」
当時NSCの講師になったばかりだった私にはどれも刺さる言葉でした。
強引に押し出さないけれど、自分の役割はきちんとこなして、バランスは崩さない。いらっしゃるだけで場が和やかになる本当に存在感のある方でした。だからこそ「踊る大捜査線」以外にもドラマのオファーが絶えなかったのだと思います。
まず人のことを考えるエピソードをひとつ。
収録が終わり軽い反省会をすませた午前2時前。局からホテルまでのタクシーチケットをプロデューサーが配られた時にスーさんが「先週の運転手さん、虫の居所が悪かったのか、行き先を伝えても返事がなくて、降りる時もありがとうございましたもなかったんですよ」と苦笑いで伝えられた。
するとプロデューサーが「スーちゃんそれホンマか?」「はい、そうでした」の言葉が終わるか終わらないかのうちに、プロデューサーは顔を真っ赤にして怒り心頭。局の前にあったタクシーの営業所へ電話をかけ「プロデューサーの〇〇や。すぐ制作(フロア)に来てくれ!」と呼びつけ。