「アダルトサイトで見た人や! 」迷惑系ユーチューバー炎上の根底にある女性蔑視
■女性の人権無視でデジタルタトゥーを刻んだ
改めて言うが、この件にはさまざまな「女性蔑視」が詰まっている。炎上している最大の理由は「女性の人権無視」だろう。モザイクもかけずに、アダルトサイトに出ていた人だと印象づけることで、その女性の職場や交際相手、家族との関係性に影響が出る可能性は非常に高い。現在、動画は削除されているようだが、それでも一度世の中に公開された動画は、デジタルタトゥーとしていつまでも残る。
アダルトサイトに出ていないことを証明するのは、不可能に等しい。なぜなら出ていることの証明は簡単でも、出ていない場合の証明は自己申告するしかない上に、それを信じてもらうしか方法がないからだ。そういった人生を左右することを、単純に「ネタ」や「ノリ」で済むと思っている認識の甘さの根底にあるのは「女性の人権や心を軽く見ている」からにほかならない。
実際に筆者も仕事先で「AV女優みたいな顔してる」と言われ、リアクションに困ったことがあった。そしてその時も、この件でも思ったのは「日頃お世話になっている(かもしれない)にも関わらず、さもそれを侮蔑的なネタに使うなんて、セックスワーカーの方たちに失礼ではないのか?」という点だ。