「人間ドック」と「健診」は何がどう違うのか?
毎年、職場の健康診断を受けていれば人間ドックは必要ない? 東京慈恵会医科大学総合健診・予防医学センター長の加藤智弘医師が答えてくれました。
「人間ドックは任意の健診ですが、企業などで行う一般健診より検査項目が多く、より精度が高いといえます。毎年でなくても、一般健診とは別に受診することをおすすめします」
一般健診は年1回、事業所や学校に義務付けられたもので、検査項目は最低限。費用の個人負担はありません。一方、人間ドックは任意の健診で費用は2万~5万円ほど。基本コースにはたいてい大腸がん・胃がん検診が含まれており、さらに幅広いコースやオプション検査が用意されています。
「自分の気になる項目を選べばいいのですが、5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肝がん、肺がん)の検診はぜひとも押さえていただきたい。これらの多くは、国が定める一般健診の検査項目には含まれていません」
若いうちは、たとえば30歳、35歳、40歳と5年ごとの節目に。50代後半からは2年に1回くらいのペースで人間ドックを受けるのが理想的だといいます。女性特有のがん検診は、特に若いうちから受けたほうがいいそうです。
「ただし、この頻度は何も異常がない場合の目安です。『要経過観察』と出た場合は、その指示に従いましょう」
くれぐれも「要再検査」を放置することのないように!