著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

「冷え」と「インフルエンザになる」関係を分析…何が必要か

公開日: 更新日:

 前回、「今年は1カ月、例年よりインフルエンザの流行が早かった」という情報を使い「記述研究」の話をしました。

 疫学研究には介入研究と観察研究があり、観察研究には記述研究と分析研究があります。

 この流行開始時期という指標に追加し、さらに「気温」「湿度」「気候」など、流行に関連すると予想される指標を調査して、その関係を検討すると「分析研究」という観察研究になります。「相関」「因果関係」を検討する研究とも言えます。

 さらに状況を明確にしましょう。よく「冷えると風邪をひく」と言います。インフルエンザも冷えることと関係しているかもしれません。この関係を検討するには、インフルエンザの患者さんが来院したときに、薄着だったとか、暖房を入れ忘れたとか、実際に寒かったとかがなかったかどうか調査するわけです。そうしたところ、インフルエンザの患者では50%の人が冷えに関する体験をしていたという結果が得られたとしましょう。

 これで冷えはインフルエンザに関係していると思われるでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意