著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

白血球と白血病<2>若い人の病気ではなく60歳以上が7割

公開日: 更新日:

 白血病は、昨年2月、競泳女子の選手、池江璃花子さん(20)が発症し、大きな関心を集めました。入院治療は終了しましたが、一日も早い完治を祈りたいですね。

 池江さんが18歳という若さで罹患した白血病の診断病名は、正確には「急性リンパ性白血病」です。

 白血病は進行する速度やがん化した白血球の種類で分類されます。リンパ球からできるがんがリンパ性白血病で、「急性」と、病状がゆっくりと進む「慢性」の2つに分類されます。さらに好中球などに分化する骨髄系の細胞から発生する「急性骨髄性白血病」と「慢性骨髄性白血病」の2種類があり、全部で4種類になります。

 厚労省の調査では、白血病患者は男女合わせて1万3789人(2016年)と増加傾向にあり、60歳以上が全体の約7割を占めています。

 白血球になるべき元の細胞(幹細胞など)の遺伝子や染色体に傷がつき無制限に細胞増殖(増える)するようになることで、白血病になるといわれています。基本的には、骨髄、末梢血中のみでなく脾臓やリンパ節に存在する細胞からも生じるがんです。

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