お酒を飲まない人の肝炎は「2型糖尿病」の低血糖リスクを上げる
■自己判断で放置している人も
NAFLDは、欧米で20~40%、日本で9~30%と報告されていて、12年の日本での大規模調査では29.7%という数字が出ています。エタノール換算で男性30グラム/日、女性20グラム/日未満の飲酒量でNAFLDを発症し、ほとんど進行しないNAFL(非アルコール性脂肪肝)と、肝硬変や肝臓がんの発症につながるNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に分かれます。
NAFLDは血液検査や画像検査で診断がつきますが、NAFLかNASHかは、生検を行い病理学的に鑑別するしかありません。
NAFLDが判明したからといって、つらい肝生検を全員に行えるわけではないので、NAFLDが判明したら、すべからく、その症状を進ませないための治療が必要です。
それは、肥満があるなら食事や運動療法による減量(まずは、体重マイナス7%を目指す)、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの基礎疾患があるなら、それらに応じた薬物治療になります。