(2)三が日は餅を詰まらせて亡くなる高齢者が集中する…予防法と対策をチェック
1月は食べ物を喉に詰まらせて亡くなる高齢者が多い。厚労省が発表した最新の人口動態統計(2023年)によると、食べ物による窒息死は年間4620人。このうち65歳以上が4215人で、80歳以上だと3000人に上る。
喉にモノを詰まらせことによる不慮の窒息死を月別で見ると、1月が11.3%と2位の2月(8.4%)に比べ大幅に多かった。
そのなかで最も気をつけたいのが「餅」だ。消費者庁が2018年から2019年までの2年間を分析したところ、餅による窒息死亡事故の43%が1月に発生していたという。とくに正月三が日に集中し、男性の死亡者数は女性より2.6倍も多かった。愛国学園短期大学部の古谷彰子准教授が言う。
「高齢者が食べ物を喉に詰まらせやすいのは、加齢に伴う噛む力や飲み込む力の低下、唾液の分泌量の減少などが原因です。とくに餅のような粘り気の強い食品を飲み込む際は窒息のリスクが高まるので注意が必要です」
では、餅を詰まらせないためには、食べ方などどのようにしたらよいのか。