著者のコラム一覧
鎌田實医師・作家

医師で作家の75歳。東京医科歯科大学医学部卒業後、諏訪中央病院へ赴任。30代で院長となり、地域包括ケアの先駆けに。チェルノブイリ、イラク、ウクライナへの国際医療支援、全国被災地支援にも力を注ぐ。現在、諏訪中央病院名誉院長。「鎌田式『スクワット』と『かかと落とし』」「認知症にならない29の習慣」など著作多数。昨年11月には「医師のぼくが50年かけてたどりついた鎌田式長生き食事術」(アスコム)が発売された。

65歳を過ぎたらラーメン屋に行ったりかつ丼を食べるのも大切

公開日: 更新日:

「まごわやさしい」は低栄養の枯れた老人に

 その鎌田さんは「長生きの最大の敵のひとつは低栄養の問題」と指摘する。

「人は40歳を過ぎると毎年、1%ずつ筋肉が減っていくといわれています。そうなると怖いのがフレイルです。フレイルとは筋肉の衰えによって心身の働きが弱くなった虚弱の状態のこと。65歳以上の半分近くがフレイルやフレイル予備群、つまり筋肉に不安がある状態というデータもある。80歳を越してコンサートや旅行に行けないのは、お金より筋肉がなくなってしまうことが原因というケースが多いのです」

「まごわやさしい」という言葉がある。体のためには豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いもを食べなさいという古くからの教えだが、鎌田さんが推奨するのは「朝は来た、にぎやかだ」。あ(油)さ(魚)は(発酵食品)き(きのこ)た(卵)に(肉)ぎ(牛乳)や(野菜)か(海藻)だ(大豆)を積極的に取るのが良いのだという。

「まごわやさしいと、いかにも日本らしい食事を勧めているわけだけども、これだと高齢者のフレイル、低栄養になって枯れた老人になってしまいます。フレイル予防にはタンパク質、肉や魚や納豆やヨーグルトなどをしっかり取って、なおかつ油もいい。油はできたらいい油、オレイン酸の多いオリーブ油、α-リノレン酸の含まれるえごま油やアマニ油が良いのですが、65歳を越したら意識してラーメン屋に行ったり、かつ丼を食べたりすることも大切です」

▽鎌田實(かまた・みのる)医師で作家の75歳。東京医科歯科大学医学部卒業後、諏訪中央病院へ赴任。30代で院長となり、地域包括ケアの先駆けに。チェルノブイリ、イラク、ウクライナへの国際医療支援、全国被災地支援にも力を注ぐ。現在、諏訪中央病院名誉院長。「鎌田式『スクワット』と『かかと落とし』」「認知症にならない29の習慣」など著作多数。昨年11月には「医師のぼくが50年かけてたどりついた鎌田式長生き食事術」(アスコム)が発売された。

【連載】鎌田實 頑張らない食生活

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    キムタクがガーシーの“アテンド美女”に手を付けなかったワケ…犬の散歩が日課で不倫とは無縁の日々

  2. 2

    生島ヒロシが“一発アウト”なら「パーソナリティー一斉退場」の声も…“不適切画像”送信降板とTBSラジオの現状

  3. 3

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

  4. 4

    宮崎あおいが格闘技&YouTubeデビューの元夫・高岡蒼佑「表舞台復帰」に気を揉むワケ

  5. 5

    『いままでありがとうございました』

  1. 6

    「コネ入社は?」にタジタジ…10時間半会見で注目浴びた遠藤龍之介フジ副会長が、社長時代の発言を掘り返される

  2. 7

    元女子アナ青木歌音がTKO木下と「ホテルに連行」事件を巡り対立も…もう一人の"性加害"芸人もヒント拡散で戦々恐々

  3. 8

    笑福亭鶴瓶「スシロー」CM削除への賛否でネット大激論…「第3の意見」で過去の珍事が蒸し返されるお気の毒

  4. 9

    今年のロッテは期待大!“自己チュー” 佐々木朗希が去って《ようやくチームがひとつに》の声

  5. 10

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード