大船渡市立図書館(岩手県)三陸の名所をモチーフにしたコンクリートの「要塞」の中の温かい空間

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視力の弱い人や高齢者が読みやすいように大活字本を収集

 蔵書は約15万3000冊。その特徴について中井さんがこう言う。

「東日本大震災では地域の方たちが集まり、そのまま避難所として使われましたし、震災関連の図書は2500冊ほどあります。また来館者は比較的、年配の方々が多いこともあって、視力の弱い方や高齢者が読みやすいように大活字本を収集、2000冊ほどを1カ所に集めています」

 シニア層にも優しい図書館なのだ。

 館内はフタ付きの飲み物であれば持ち込み可。話ができる談話室であれば飲食ともにOKだ。

 図書館のあるリアスホールは2009年度の日本建築大賞を受賞。「建物が個性的なため、建築に興味のある方や大学生、建築事務所の方も見学に来られます」とは原田さん。図書館には年間約4万9000人の来館者がある。

 本を探して読むだけでなく、建物のコンクリートの外観と、図書館の温かみのある内観のギャップを楽しむのもよし。リアスホールのモチーフになった穴通磯は車で20分ほどの距離。足を運べば三陸の大自然がつくった造形美を満喫することもできる。

●住所 岩手県大船渡市盛町字下舘下18-1
●℡ 0192・26・1040
●開館時間 休館の火曜日を除く9~19時(土日祝は17時まで)
●アクセス JR大船渡線BRT(バス高速輸送システム)田茂山駅から徒歩約10分

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