謎のラブホテル廃墟群とカンボジア寺院…神奈川県伊勢原市の知る人ぞ知る穴場スポットを訪ねる
神奈川県伊勢原市を通る国道から峠道に入り、少し進んだところにあるラブホテルの廃虚群。ホテルは全部で10棟ほどで、半数は現在も営業しているが、他は全て廃虚になっている。一体このラブホテル街はいつつくられ、なぜ廃虚が目立つようになったのか。本紙記者は現場を訪ね、背景を探った。
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足を運んだのは、まだ暑さの厳しい9月中旬のある日のこと。小田急線の最寄り駅から歩いて50分ほどかかる町はずれにあり、かなりアクセスが悪い。そのためか、車での利用を前提としたワンガレージ式(1階がガレージ、2階が部屋になっているタイプ)のホテルが半数を占めている。
一番外れにあるワンガレージ式ホテルの廃虚は、外壁こそ形をとどめているものの、2階部分がほぼ崩壊している。敷地内にはゴミが散乱し、白い軽自動車が捨てられていた。数年前には火事があったようで、建物の一部が炭化し焦げた臭いが漂っていた。
ホテル街の中央には地域一帯で最も大きな廃虚がある。ヨーロッパの神殿を模したような建物は、バリケードが設置されているため中に入ることができない。手入れもされていないようで、外壁はところどころ黒ずんでいる。
「このあたりは知る人ぞ知る廃虚スポットですね。有名ドコはユーチューバーなどが頻繁に訪れるので結構荒らされるのですが、この辺りは人が立ち入った痕跡があまりない。いわゆる穴場です。僕の友人もこのホテルの中に入ったことがあるみたいですが、当時の状態が残されているようです。ベッドやテレビ、トイレットペーパーさえもそのままだったとか」
周辺をうろついていた廃虚好きを自称する20代の男性が教えてくれた。